直流電気鍼について
直流マイナス マイクロカレント通電におけるドライニードル
通常の直流電気鍼(直流マイナス マイクロカレント通電)は、12volt、短絡時200μAで7秒間雀啄通電刺激(マイナス通電)するのが標準とされています。
ドライニードルでは筋中の圧痛点(刺激に対する閾値が低い)を施術対象部位とするので、6voltで短絡時100μA程度の更に弱い電気を用います。
さらにまた、直流を使用しながら鍼を圧入すると先端にある筋肉は全て溶けるように柔らかくなります。このため刺入における先端の抵抗がわからなくなります。
筋の硬い部位に入るとヒビキ感覚は出ますが、この場合患者の応答に頼ることになります。
また、刺入している鍼体部分が短い場合には、電流密度が上がるのでこのため通電による痛みを発生する可能性が高まります。
このため、鍼を圧入して硬い層にあたった時に直流を通じる方法を推薦します。
刺激量は、鍼を動かす抵抗が減じるまでです。
直流通電を採用する時の目的は、刺鍼局所の侵害刺激を大きくしたい時です。
すなわち、太い鍼を使用したい場合には細い針に直流通電すると太い鍼を使用した場合よりも一般的に良い効果が得られます。
直流マイナスカレント通電は、鍼刺入周囲の局域的な強い侵害刺激に適しています。
したがって、適応筋は、筋全体の緊張が亢進している。目的部位が筋腱移行部に使用します。
医学博士 小田博久
【動画】直流電気鍼の実際:肩こり編